fbpx

【水道管の破裂】火災保険で修理代は補償される?凍結や老朽化の水漏れはどうなる?

火災保険申請水道管

水道管が凍結などで破裂してし水漏れしてしまう事例がございます。

水道管破裂の場合の交換費用や修理費用は、火災保険で補償される場合とされない場合があります。

本記事にて、火災保険で水道管破裂の修理代が補償されるケースとされないケースを紹介します。

水道管は破裂だけで修理代が補償されるわけではないので、事例を確認しましょう!

水道管の修理や交換は火災保険で補償される場合とされない場合がある

水道管の修理や交換は基本的には、火災保険では補償がされません。

水道管や排水管をはじめとする給排水設備の被害に伴う、修理代や交換費用は火災保険では補償がされないので注意が必要です。

給排水設備は目に見えない位置(地中など)に設置されていることが多いので、老朽化や被害にはかなり気付きにくいです。水道管破裂の発生に気づかず、いきなり水漏れ被害など二次被害に直結する可能性もあるため、こまめなメンテナンスや確認をするのが一番でしょう。冬場は水道管の凍結は発生しやすく、水道管破裂も起きやすいため注意が必要です。

原則的に、水道管の被害に伴う、修理代や交換費用は火災保険では補償されませんが、場合によっては水道管の被害が火災保険で補償されるケースもあります。

水道管の被害に伴う、修理代や交換費用が火災保険で補償されるケースとされないケースをまとめて紹介します。

給排水設備とは

給排水設備とは簡単に表すと

  • 水をそれぞれの家庭に供給するための給水設備
  • 生活排水を排出するための排水設備

これらの総称になります。

  • 排水管
  • 給水管
  • 貯水タンク
  • 浄化槽

などが、『給排水設備』に当てはまります。

水道管の修理代や交換費用が火災保険で補償される可能性のある事例

原則、水道管本体の被害は火災保険では補償されませんが、中には補償されるケースもいくつかあります。具体的には

  • 水道管凍結による被害
  • 水道管の凍結・破裂による水漏れ被害

これら2つのどちらかが当てはまった場合は、火災保険にて補償を受けることができます。

水道管凍結による被害|水道管凍結修理費用保険金が適用される

これは保険会社によって異なりますが、保険会社によっては『水道管凍結修理費用保険』という特約が付帯されている保険の場合は、専用水道管が凍結して破損した場合に限って、火災保険で修理代や交換費用が補償を受けることができます。ただし、一回の事故につき、1敷地あたり10万円までとなっています(この特約に入っている場合のみ、水道管本体も補償されます!)。

  • ソニー損保
  • 損保ジャパン

などは、『水道管凍結修理費用保険』があるため、水道管の修理代や交換費用が補償される可能性があります。

水道管凍結修理費用保険とは

建物の水道管凍結が原因によって、水道管の破損などが発生した際に適用される保険金のことです。

1つの敷地につき、10万円までと上限が定められています。

よって、1つの敷地内の2つの水道管が凍結して破損したとしても、10万円しか受け取ることはできません

水道管の破裂・破損などによる水漏れ・水濡れ被害|水濡れ補償が適用される

水道管の破裂や破損自体は、上記記載のような事象がない限りは、水道管自体の修理費用や交換費用は火災保険では補償されません。しかし、水道管破裂や破損による水漏れ被害は、火災保険で補償されます。

  • 自宅天井の水道管が破裂して水漏れが発生した
  • 水道管が破裂して自宅の床が水浸しとなって被害が発生した

などの場合は火災保険で補償を受けることが可能です。

簡単にまとめると、

  • 水道管自体の破裂の修繕費用は、水道管自体の修理費用や交換費用は火災保険では補償されない
  • 水道管が破裂したことによって発生した水濡れ被害は補償される(二次被害は補償されるイメージ)

となっています。もしも水道管が破裂して、「自宅の壁や床、家財など」が被害にあった場合には、火災保険の補償を受けることができます。

しかしこれらの被害は、火災保険の『水濡れ補償』に加入している場合に限って、火災保険の補償を受けることができるため、注意が必要です。

水道管破裂による『水漏れ被害と水濡れ被害』の違いとは
  • 水漏れ:水道管などの旧排水設備のひび(破裂・破損)などによって発生する『水が漏れる被害』
  • 水濡れ:水漏れによって、保険対象物が『水に濡れて』発生する被害のこと

水漏れ被害(みずもれ)は、『トイレや水道管など』が詰まったり割れたり(破裂・破損)して発生する『水が漏れる』被害のことを水漏れ被害といいます。

水濡れ被害(みずぬれ)は、水漏れが発生した際にあふれた水によって、建物や家財が『水に濡れて発生する』被害のことを言います。

水道管から水などが漏れることによって、水濡れ被害は発生します。

※水道管自体の修理費用や交換費用は火災保険では補償されないため、注意が必要です。

>>火災保険で水漏れ被害についてはこちら

水道管の凍結について

水道管の修理や交換が火災保険で補償されるケースで水道管の凍結被害を紹介しましたが、凍結被害は冬場になると件数が増加するため凍結について詳しく説明いたします。

水道管の凍結は何℃から発生する?

水道管が凍結する気温に関しては、マイナス4℃を下回ると凍結し水道管が破裂する事故が多くなります。

また、風当たりの強いところはマイナス1℃~マイナス2℃でも凍結が発生するとも言われております。

気温が急に低くなる季節は、水道管の凍結破損事故や水道管凍結破損が原因の漏水事故など発生しますので、寒くなってきたら水道管が凍結しないように予防することも重要です。

参考:水道局 | 水道管を寒さから守りましょう!

水道管の凍結が起きやすい状態

水道管の凍結が起きやすい状態を下記にまとめました。

事前に凍結が起きやすい状態を把握して、凍結が起きる前・水道管が破裂してしまう前に凍結防止の点検と対策を行いましょう!

水道管の凍結が起きやすい状態
水道管がむき出しになっている 温水器への立ち上がりの水道管
受水槽や高置水槽まわりの水道管
水道管が屋外にある
(特に北向きの日陰や風当たりの強いところ)
散水栓の水道管
ベランダ等の水栓
水道管が保温されていない アパートやマンションの水道メーターなど

また、日本気象協会のHPでは凍結が発生しやすい状態を数値化した水道管凍結指数を発表しております。事前にお住まいの地域の凍結指数を確認して生活することも重要です。

参考:日本気象協会
参考:水道管凍結指数

水道管を凍結・破裂させない方法

寒い地域だと、水道管が凍結・破裂してしまうことはよくあります。水道管の凍結については、主に下記3つを行うことで防止することができます。

  • 寒い日に外出する際は、水を流しっぱなしにする
  • 水道管にタオルを巻く
  • 定期的に水を流す

しっかりと対策し、水道管が凍結・破裂しないよう注意しましょう。

水道管が凍結してしまったら

もし凍結してしまった場合、

  • 水道管内部の氷が自然に溶けるのを待つ
  • 凍った部分にタオルをかぶせて、その上からぬるま湯をゆっくりかける。

などの対応をすることが重要です。

絶対にやってはいけない事
  • 熱湯を直接かける

凍結している水道管に熱湯をかけると、水道管が破裂することがあるので注意!

水道管が火災保険で補償されない事例

火災保険で水道管が補償されない事例として、以下のものがあります。

  • 老朽化による水道管の破裂
  • 水道管自体の破裂などの被害

原則的に、水道管自体の修理費用や交換費用は、火災保険では補償されないので、水道管に被害が発生した場合には注意が必要です。

老朽化による水道管の破裂

水道管の老朽化による破裂などの被害は、火災保険では補償されません。『破裂』と聞くと、火災保険の『破裂、爆発で補償されるんじゃないのか?』と思う方もいらっしゃると思いますが、火災保険の『爆発・破裂』の補償は、気体の爆発や破裂の場合のみ、火災保険の補償を受けることができます。

水道管の破裂は、気体の爆発ではないため火災保険で補償を受けることはできません。

火災保険の爆発・破裂補償とは

火災保険の『爆発・破裂』補償とは気体、または蒸気の急激な膨張によって発生した爆発や破裂などによる被害を保証する物です。

具体的には

  • カセットコンロのガスボンベが爆発した
  • 自宅のスプレー缶が破裂した
  • ガスが充満して家が爆圧した

などが補償されます。

『気体や蒸気』膨張や爆発によってのみ補償されるので、水道管の破裂は補償されません。

水道管自体の破裂などの被害

原則的に、水道管自体の修理費用や交換費用は火災保険では補償されません。水道管の破裂は老朽化していようとしていなかろうと、原則火災保険の補償を受けることはできません(水道管凍結修理費用保険という特約に入っている場合は、一定額補償されるケースもある)。

仮に自宅に水道管破裂による水濡れ被害が発生した場合、水濡れ被害は補償されますが、水道管は補償されないので、自己負担で修理代を負担する必要があります。

※特に一戸建ての場合、地中の水道管工事が費用が高額になるため注意が必要です。

マンションやアパートなどの集合住宅で水道管が故障した場合

一戸建てとは違い、集合住宅の場合、水道管が故障した場所によって責任対象が異なるため、注意が必要です。

集合住宅の場合、共有部分と専有部分がある

一戸建てとは違い、集合住宅には、専有部分と共有部分があります。他人が使えない部分を専有部分(部屋の中や床など)、区分所有者みんなが使える部分を共有部分(階段やフロントなど)と言います。専有部分で発生した水濡れ被害の場合、所有者が責任をとることになりますが、共有部分で発生した水濡れ被害は管理組合の責任になります。

集合住宅かつ賃貸の場合

一戸建てとは違い、賃貸でマンションやアパートを借りていて水漏れ被害が発生した場合は、管理会社や大家さんにすぐに連絡するのをおすすめします。水漏れ被害が起きても、下記の場合は賠償金を支払う必要はありません。

  • 賃貸契約する際に加入した保険に「個人賠償責任保険」に入っている場合
  • 水漏れの原因が、給排水設備の経年劣化の場合

被害状況と自身の契約内容を確認し、正しく対応しましょう。

水道管の破裂で火災保険がおりない場合・納得いかない場合の対処法

水道管の破裂で火災保険がおりない場合でも、対処法によって降りるケースがございます。

火災保険が支払われない場合の3つの対処法
  • 追加の書類を火災保険会社に提出する
  • 保険会社のお客様センターに相談する
  • 日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」に相談する

このように、火災保険が支払われず納得がいかない場合は上記の対処法がおすすめです。

追加の書類を提出する

火災保険会社の査定に納得いかない場合は、追加の資料を提出することが重要です。

被害を受けた箇所が自然災害が原因で火災保険の補償範囲であることを客観的に説明できる資料を用意することで、火災保険が降りる条件を満たすことがあります。

このような資料を準備することが困難な場合は、火災保険申請サポート業者に依頼して損害調査報告書を作成してもらうこともおすすめです。

保険会社のお客様センターに相談する

保険会社や代理店は担当者によって、査定の厳しさや対応が異なるケースがございます。

もし、火災保険がおりず査定内容に納得がいかない場合は、火災保険の事故受付の窓口ではなく保険会社のお客様センターに相談しましょう。

担当者だけではなく、火災保険会社全体でしっかり査定することにより、火災保険がおりることがあります。

各保険会社の窓口は下記をご覧ください。

保険会社名 電話番号
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 0120-721-101
アクサ損害保険株式会社 0120-449-669
イーデザイン損害保険株式会社 0120-063-040
AIG損害保険株式会社 0120-016-693
SBI損害保険株式会社 0800-8888-836
共栄火災海上保険株式会社 0120-719-112
ジェイアイ傷害火災保険株式会社 0120-532-200
セコム損害保険株式会社 0120-333-962
ソニー損害保険株式会社 0120-101-656
損害保険ジャパン株式会社 0120-668-292
大同火災海上保険株式会社 0120-671-071
東京海上日動火災保険株式会社 0120-071-281
日新火災海上保険株式会社 0120-17-2424
三井住友海上火災保険株式会社 0120-288-861
三井ダイレクト損害保険株式会社 0120-312-770
明治安田損害保険株式会社 0120-255-400
楽天損害保険株式会社 0120-115-603

参考:2023.05.29(そんぽADRセンター本部 運営グループ)

>>入ってはいけない火災保険ワーストランキング!危ない不払い体制の火災保険会社に要注意!

日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」に相談する

火災保険がおりない理由や火災保険会社の査定結果に納得いかない場合は、日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」に相談しましょう。

そんぽADRセンターの目的

わが国における損害保険業の健全な発展及び信頼性の向上を図り、もって安心かつ安全な社会の形成に寄与することを目的としている。

このように「そんぽADRセンター」は、火災保険を含む損害保険全体を管轄する団体です。

近年、損害保険各社は不祥事を起こしています。火災保険がおりず納得いかない場合「火災保険会社が査定した結果だから、しょうがない」と諦めずに「そんぽADRセンター」に相談しましょう。

ご相談や苦情・紛争解決手続にかかる費用は原則として無料ですし、中立的な立場で相談にのっていただける窓口のため、安心して利用できます。

参考:そんぽADRセンター

まとめ:水道管の破裂は火災保険が使えない場合がある!水濡れなどの二次被害には火災保険が使える!

この記事のまとめ
  • 火災保険では水道管自体の修理費用や交換費用は原則補償されない
  • 凍結した場合は『水道管凍結修理費用特約』に加入している場合は補償される
  • 水道管破裂による水漏れ以外も、火災保険で補償される場合あり

火災保険では水道管自体の修理費用や交換費用は補償対象外ですが、『水道管凍結修理費用』が特約として存在しており、尚且つ加入している場合は修理費用や交換費用も補償を受けることができます。

ご自宅の水道管に破裂などの被害が発生した際には、この『水道管凍結修理費用特約』が存在しており、尚且つ加入しているか確認をしましょう。

また、一戸建の場合、水道管は目に見えない位置(地中など)に設置されていることが多いので、老朽化や水道管破裂の発生に気づかず、水漏れ被害など二次被害に直結する可能性もあるため、こまめなメンテナンスや確認をお勧めいたします。特に冬場は水道管の凍結が発生しやすく、水道管破裂も起きやすいため注意が必要です。

水道管の修理代や交換費用により、急な出費に悩まされないように対策することが重要です。